「タダほど高いものはない」を仕組みで防ぐ
1ヶ月無料なら試してみよう。
その軽い気持ちが、1ヶ月後に数千円の請求書となって返ってくる経験は誰にでもあるはずです。
企業が無料でサービスを提供する目的は、ボランティアではありません。
ユーザーの解約忘れと、期間中にサービスに依存させる保有効果を狙った、高度に計算されたマーケティング戦略です。
私は無料トライアルを利用する際、それをいつでも辞められるお試しではなく、解約手続きを予約された時限爆弾として扱います。
人間の記憶力に頼らず、システムとルールで課金を回避する、私が実践している管理術を公開します。
第1の防衛線:登録直後の即解約
最も確実で、私が推奨する最強のメソッドは、登録したその場で解約手続きを行うことです。
多くのユーザーが誤解していますが、App Store(iPhone)やGoogle Play、Amazonプライムなどの主要なプラットフォーム経由のサブスクリプションは、期間の途中で解約しても、当初の無料期間終了日までサービスを利用し続けることができます。
手順は以下の通りです。
- 無料トライアルを開始ボタンを押す。
- アプリが起動したら、即座に設定画面へ移動する。
- サービスを楽しむ前に、サブスクリプションのキャンセル(解約)を実行する。
画面には解約すると「〇月〇日に終了します」と表示されますが、これは「その日までは使えます」という意味です。
この方法なら、解約し忘れるというリスクを物理的にゼロにできます。
ですが、一部の独自決済サービスやニュースサイトなどは解約と同時に即時利用停止となるケースがあります。
解約ボタンを押す際の警告文を必ず読み、即時停止と書かれている場合のみ、次の第2の防衛線へ移行してください。
第2の防衛線:リマインダーは2日前にセット
即時解約ができないサービスの場合、リマインダーの設定が必須となります。
重要なのは、無料期間終了日(更新日)の当日に設定しないこと。
私は必ず終了日の2日前にアラートを設定します。
理由は2つあります。
一つは、時差やシステム更新のタイミングの問題です。
海外のサービスの場合、日本時間の更新日当日になった瞬間に課金されるケースや、更新の24時間前に処理が確定してしまうケースがあります。
当日でいいやと思っていると、気づいた時には決済が完了しているリスクがあります。
もう一つは、解約手続きの複雑さです。
電話でしか解約できないサービスや、アンケートページを何度も経由させるサイトの場合、手続きに時間がかかります。
当日の忙しい時間に通知が来ても、後でやろうと先送りしてしまいがちです。
2日前の余裕があるタイミングで通知を受け取り、落ち着いて処理を行うのが鉄則です。
第3の防衛線:バーチャルカードで決済不能にする
これは少しテクニカルですが、絶対に課金されたくない場合の最終手段です。
無料トライアルの登録時に、メインのクレジットカードではなく、チャージ式のバーチャルカード(KyashやRevolutなど)やデビットカードを登録します。
そして、そのカードの残高をあえて0円や数百円にしておくのです。
もし解約を忘れて更新日が来ても、残高不足で決済エラーとなり、自動的に課金が失敗します。
多くのサービスでは、決済失敗後にアカウントが一時停止されるか、無料プランへダウングレードされるだけで済みます。
意図しない引き落としを物理的にブロックする防波堤として機能します。
ただし、規約によっては未払い分として請求が続く場合もあるため、あくまで解約忘れ防止の補助輪として考え、基本は正規の手順で解約することを心がけてください。
継続するかは解約してから考える
多くの人は気に入ったら続けたいから、とりあえず解約はしないと考えがちです。
ですが、気に入ったなら、一度解約されてから、自分の意思でもう一度契約すればいいのです。
自動更新でなんとなく続いてしまった契約と、一度切れた後にやっぱり必要だと思って結び直した契約では、その後の活用度や満足度が段違いです。
企業側のレールに乗せられるのではなく、主導権を常にこちらが握ること。
無料トライアルという甘い罠を、賢く使い倒すための第一歩です。


